対面での名刺交換が当たり前だった時代から、オンライン商談やリモートワークの普及によって、今では「名刺をメールで送る」ことが一般的になりました。
しかし、「メールで名刺を送るのは失礼では?」と不安に感じる人も少なくありません。
この記事では、名刺をメールで送るときの正しいマナーや注意点をわかりやすく解説しながら、すぐに使えるシーン別の例文テンプレートを多数紹介します。
丁寧で誠実な文面を作るコツを身につければ、メールでも相手に好印象を与え、信頼を築くことができます。
この記事を参考に、あなたらしい言葉で「感じの良いビジネスメール」を完成させましょう。
名刺をメールで送るのは失礼?現代のマナーを整理
名刺をメールで送る機会は、オンライン商談やリモートワークの普及によって急速に増えています。
ここでは、名刺をメールで送ることが「失礼なのでは?」と不安に感じる人のために、現代の正しいマナーと考え方を整理します。
メールで名刺を送るのが一般化した背景
数年前までは「名刺は直接渡すのが基本」とされていました。
しかし、オンライン会議や在宅勤務が普及した現在では、対面での名刺交換の機会が減り、メールによる送付が一般的になっています。
特に初対面のオンライン商談や、展示会後のフォローなどでは、メールで名刺データを添付するのが自然な流れです。
つまり、名刺をメールで送ること自体は、現代では「失礼」ではなく「合理的なビジネスマナー」として受け入れられています。
| 以前の常識 | 現在のスタンダード |
|---|---|
| 名刺は必ず手渡し | オンライン時はメール送付でOK |
| 直接会って挨拶が前提 | 文面での礼儀がより重要 |
「失礼に見えない」メール送付3原則
名刺をメールで送る際は、ただデータを添付するだけではなく、丁寧な印象を与えるための3つの原則を意識しましょう。
| 原則 | ポイント |
|---|---|
| ① 理由を伝える | なぜメールで名刺を送るのかを一文で説明する。 |
| ② 感謝を添える | 商談や打ち合わせへのお礼を忘れずに。 |
| ③ 添付への配慮 | 「データを開けない場合はお知らせください」と添えると親切。 |
この3つを押さえるだけで、メールでも温かみのある印象を与えられます。
送信前に必ず確認したいチェックリスト
送信前には、次のチェックポイントを見直してから送信すると安心です。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 内容が一目でわかるか(例:「名刺送付のご連絡」) |
| 宛名 | 会社名・役職・氏名を正確に記載しているか |
| 文面 | 挨拶と送付理由、結びの一言があるか |
| 添付ファイル | 正しいファイルを添付しているか、開ける形式か |
| 署名 | 会社名・氏名・連絡先が明記されているか |
「名刺を送る」ことよりも、「どんな気持ちで送るか」を大切にすると、メールでも好印象を与えられます。
名刺をメールで送るシーン別の対応ポイント
名刺をメールで送るときは、状況に合わせた言葉遣いや文面のトーンが大切です。
ここでは、代表的な4つのシーンに分けて、どのように書けば自然で丁寧な印象を与えられるのかを整理します。
オンライン商談・打ち合わせ後の名刺送付
オンライン会議では名刺交換のタイミングが取りづらいため、会議終了後にメールで名刺を送るのが一般的です。
ポイントは、お礼 → 名刺送付 → 今後の関係への一言という流れで書くことです。
| 構成 | 内容 |
|---|---|
| 件名 | 名刺送付のご連絡(株式会社〇〇・山田) |
| 宛名 | 株式会社△△ 営業部 〇〇様 |
| 本文例 | 先ほどはオンライン商談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。
会議中に名刺交換の機会がございませんでしたので、私の名刺データを添付いたします。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 |
オンライン後はできるだけ当日中、遅くとも翌日に送るのが印象アップのポイントです。
展示会・イベント後に名刺交換できなかったとき
展示会やセミナーなど、多くの人と接する場では名刺を渡しそびれることもあります。
その場合は、「イベント名」「当日の会話内容」に軽く触れると記憶を呼び起こしやすくなります。
| 件名 | 展示会でのご挨拶と名刺送付のご連絡 |
|---|---|
| 本文例 | 先日は〇〇展示会にてお話しの機会をいただき、ありがとうございました。
当日名刺をお渡しできませんでしたので、恐縮ながらデータにてお送りいたします。 今後のご提案やお打ち合わせの際には、改めて直接ご挨拶できれば幸いです。 |
展示会後のメールはスピードが命。できれば翌日〜2日以内に送るのが理想です。
担当者変更・異動の挨拶メール
担当変更のメールでは、変更の経緯・新担当者の紹介・今後の連絡先の3点を簡潔にまとめます。
| 件名 | 【ご挨拶】新担当のご案内と名刺送付 |
|---|---|
| 本文例 | 平素よりお世話になっております。株式会社〇〇の山田です。
このたび担当が変更となりましたため、新担当の佐藤の名刺を添付にてお送り申し上げます。 今後のご連絡は佐藤が窓口となります。 引き続きご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。 |
担当交代の連絡は「誰が新しく担当するのか」を明確にすることが最も重要です。
名刺データの再送依頼への返信
データの不具合などで再送を依頼された場合も、誠実な印象を保つ丁寧な対応が求められます。
| 件名 | 名刺データの再送について(株式会社〇〇・山田) |
|---|---|
| 本文例 | 平素よりお世話になっております。
先日お送りした名刺データが開けなかったとのことで、ご不便をおかけし申し訳ございません。 改めてPDF形式にて名刺を添付しております。 お手数ですがご確認のほどお願いいたします。 |
再送メールでは謝罪を一文入れるだけで、誠実さが伝わります。
シーンごとの意図に沿った言葉を選ぶことで、メール一通にもあなたの印象が表れます。
添付ファイルの作り方と注意点
名刺をメールに添付する際は、ファイルの形式や名前の付け方など、細かな配慮が信頼感を左右します。
ここでは、失礼にならない添付のマナーとトラブルを防ぐためのポイントをまとめます。
おすすめのファイル形式と名前の付け方
名刺データを添付する際は、開きやすく軽量な形式を選びましょう。
一般的には、PDF・JPEG・PNGのいずれかが推奨されます。
また、相手がすぐにファイル内容を理解できるように、ファイル名も工夫が必要です。
| 形式 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| 印刷・保存に最適でレイアウトが崩れにくい | ◎ | |
| JPEG / PNG | 画像として開きやすく、スマホでも閲覧可能 | ○ |
ファイル名は以下のようにしておくと親切です。
- 名刺_株式会社〇〇_山田太郎.pdf
- business_card_yamada.pdf(英数字での命名もおすすめ)
シンプルで意味の伝わるファイル名は、それだけで「きちんとした人」という印象を与えます。
セキュリティ・容量・受信トラブル対策
名刺データには個人情報が含まれるため、取り扱いには注意が必要です。
特に社外メールでは、送信前にセキュリティ設定を確認しましょう。
| 注意点 | 具体例 |
|---|---|
| ファイル容量 | 1MB以下にするのが目安 |
| パスワード保護 | 社内ポリシーに応じて設定を検討 |
| 宛先の確認 | 誤送信を防ぐため、送信前に宛先を再確認 |
誤送信は信用を損なう原因になります。送信直前に、宛先・添付ファイル・件名の3点チェックを徹底しましょう。
「開けない場合はお知らせください」の一言が大切
相手の環境によっては、添付ファイルを開けないこともあります。
そのため、メール本文の最後に一言添えるだけで、配慮のある印象を与えられます。
| 良い例 | 悪い例 |
|---|---|
| 「データを開けない場合はお知らせくださいませ。」 | 「添付しました。よろしくお願いします。」 |
たった一文ですが、この気遣いが相手の信頼を生みます。
添付ファイルの扱いは、ビジネスマナーの中でも「目に見えない優しさ」を表す部分です。
【完全版】名刺をメールで送る例文テンプレート集
ここでは、すぐに使える実践的な例文をシーン別にまとめました。
すべて件名から署名までのフルバージョン形式になっており、コピペして使える内容です。
① 初めての取引先にオンライン後送る場合(フルバージョン例文)
| 件名 | 名刺送付のご連絡(株式会社〇〇・山田) |
|---|---|
| 本文 | 株式会社△△
営業部 〇〇様
先ほどはオンライン商談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。 会議中に名刺交換の機会がございませんでしたので、私の名刺データを添付にてお送りいたします。 ご査収のほど、よろしくお願いいたします。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
―――――――― 株式会社〇〇 営業部 山田太郎 TEL:03-XXXX-XXXX E-mail:yamada@xxxx.jp ―――――――― |
初めての取引先には「お礼+添付+今後のお願い」の3点セットを意識しましょう。
② 展示会・イベント後に送る場合(フルバージョン例文)
| 件名 | 展示会でのご挨拶と名刺送付のご連絡 |
|---|---|
| 本文 | 株式会社△△
企画部 〇〇様
先日は〇〇展示会にて貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。 当日名刺をお渡しできませんでしたので、恐縮ながらデータにてお送りいたします。 今後のご提案やお打ち合わせの際には、改めて直接ご挨拶できれば幸いです。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
―――――――― 株式会社〇〇 マーケティング部 田中花子 TEL:06-XXXX-XXXX E-mail:tanaka@xxxx.jp ―――――――― |
③ 担当変更・異動時の挨拶メール(フルバージョン例文)
| 件名 | 【ご挨拶】新担当のご案内と名刺送付 |
|---|---|
| 本文 | 株式会社△△
営業本部 〇〇様
平素よりお世話になっております。株式会社〇〇の山田です。 このたび担当が変更となりましたため、新担当の佐藤の名刺を添付にてお送り申し上げます。 今後のご連絡は、佐藤が窓口となります。 引き続き変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。
―――――――― 株式会社〇〇 営業部 山田太郎 TEL:03-XXXX-XXXX E-mail:yamada@xxxx.jp ―――――――― |
担当交代時は、旧担当者・新担当者の両方の情報を簡潔に伝えると丁寧です。
④ 名刺データの再送を依頼された場合(フルバージョン例文)
| 件名 | 名刺データの再送について(株式会社〇〇・山田) |
|---|---|
| 本文 | 株式会社△△
〇〇様
平素よりお世話になっております。 先日お送りした名刺データが開けなかったとのことで、ご不便をおかけし申し訳ございません。 改めてPDF形式にて名刺を添付しておりますので、ご確認をお願いいたします。 何か不具合などございましたら、お知らせくださいませ。
―――――――― 株式会社〇〇 営業部 山田太郎 TEL:03-XXXX-XXXX E-mail:yamada@xxxx.jp ―――――――― |
⑤ 英語で名刺をメール送付する場合(海外取引向け)
| Subject | Business Card Attachment – Taro Yamada, ABC Corp. |
|---|---|
| Message | Dear Mr. Smith,
Thank you very much for your time in our online meeting today. As we did not have the opportunity to exchange business cards, please find my card attached as a PDF file. Please let me know if you have any issues opening the file.
Best regards, Taro Yamada Sales Department | ABC Corporation Tel: +81-3-XXXX-XXXX Email: yamada@abc.co.jp |
どのシーンでも共通するのは、「相手への感謝」と「一文の配慮」です。
それがメールを通じて伝わることで、信頼関係の第一歩となります。
印象をアップさせる文面の工夫とNG表現
名刺をメールで送る際は、文章の内容だけでなく、書き方や言葉の選び方でも印象が変わります。
ここでは、受け取った相手に「感じが良い」と思われる文面の作り方と、避けたほうが良い表現を紹介します。
あいさつ文にひと工夫するだけで印象が変わる
最初の1~2文は、メール全体の印象を決める大切な部分です。
形式的な定型句よりも、相手との関係やシーンに合わせて言葉を添えると、柔らかい印象を与えられます。
| 一般的なあいさつ | 印象が良いあいさつ |
|---|---|
| お世話になっております。 | いつも大変お世話になっております。先日は貴重なお時間をありがとうございました。 |
| 先日はありがとうございました。 | 先日はオンライン会議で貴重なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。 |
あいさつ文に“相手の行動や会話内容”を少し加えるだけで、親近感と誠実さが生まれます。
署名欄を整えると信頼感が上がる理由
署名は「ビジネスの顔」とも言える部分です。
名前・会社・役職・連絡先をきちんと記載することで、相手に安心感を与えられます。
また、会社のURLやSNSリンクを添えるのも効果的です。
| 項目 | 記載例 |
|---|---|
| 氏名・役職 | 株式会社〇〇 営業部 山田太郎 |
| 電話番号 | 03-XXXX-XXXX |
| メールアドレス | yamada@xxxx.jp |
| 会社URL | https://www.example.co.jp |
署名がないメールは「誰から来たのか」が一目で分かりづらく、信頼を損ねる可能性があります。
名刺添付時のファイル名・表現の注意ポイント
メール文中で「添付しました」と書く際も、少しの言葉遣いで印象が変わります。
また、ファイル名が不自然だと文字化けしたり、混乱を招くこともあるため注意が必要です。
| 避けたい表現 | おすすめの言い回し |
|---|---|
| 名刺を送ります。 | 名刺データを添付にてお送りいたします。 |
| 名刺を添付しました。 | 名刺データを添付しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。 |
| 名刺を送付します。 | 私の名刺データをお送り申し上げます。 |
表現の違いはわずかでも、相手が受け取る印象は大きく変わります。
丁寧で自然な言葉遣いを意識することで、メール一通にもあなたの誠実さがにじみ出ます。
まとめ!オンライン時代の名刺交換は「言葉の誠意」で差がつく
名刺をメールで送るという行為は、単なる情報の共有ではなく、ビジネスパーソンとしての印象を形づくる大切な瞬間です。
ここでは、記事全体のポイントを振り返りながら、最後にもう一度、メールでの名刺送付を成功させるコツを整理します。
名刺をメールで送るのは新しい常識
オンライン化が進んだ今、名刺をメールで送ることはごく自然な行動になっています。
大切なのは、形式ではなく相手への敬意と気遣いです。
どんなに短いメールでも、「なぜ送るのか」「感謝の気持ち」「確認のお願い」を添えるだけで、印象が大きく変わります。
| 良い例 | 悪い例 |
|---|---|
| 本日はお時間をいただきありがとうございました。名刺データを添付いたします。 | 名刺を送ります。 |
相手に伝わるのは、文面の長さよりも「言葉の丁寧さ」です。
相手を思いやる一言が信頼を築く
メールの文章は顔が見えない分、細部に心を込めることが大切です。
「お忙しいところ恐れ入ります」「ご確認いただけますと幸いです」などの一言が、読み手の印象を和らげます。
たとえ短いメールでも、“送る側の誠実さ”は必ず伝わります。
名刺メールを通じて信頼を築くことができれば、今後のやり取りもスムーズになります。
オンラインでも「心を添えるメール」を意識することで、ビジネスの印象は確実に良くなります。
最後にもう一度まとめましょう。
- 名刺をメールで送るのは現代では失礼ではない
- 丁寧な言葉と理由づけを添えるのがマナー
- 添付ファイルの形式・名前・容量に注意
- 例文を自分の文体に合わせて調整するとさらに自然
- 最終的に大切なのは「誠意」と「気遣い」
この5つを意識すれば、あなたのメールは確実に印象アップにつながります。
名刺交換がメール中心の時代だからこそ、言葉を丁寧に使い、信頼される第一印象を作っていきましょう。

